神の「御心」―三つのゴール―

                          御心が行われますように、天におけるように地の上にも。
                                               【マタイ福音書6章10節】

「神の国」の現れ
　イエス・キリストが真の「王(King)」として、地上に再臨される時には、この世の「君(君主)」たちは、完全に滅ぼされます。その時に、イエス・キリストを「王」とする国家(千年王国)は、如何なる「形(現れ)」となるのでしょうか？今回の「主の祈り」は、地上の王国の繁栄を願うなど、三次元的な「祈り」ではありません。

　ご存じのように、当時のイスラエル国家は、国王は存在すれど、単なるローマ帝国の「傀儡(操り人形)」に過ぎませんでした。そのような中にあって、イエス・キリストはイスラエルの民に対して、霊的な糧である「主の祈り」を教え示しました。だからと言ってそれは、「天国(御国)」が再び地上に再現され、主なる神が統治する、神政政治の如きものを示した訳ではありません。

　イエス・キリストの示すモデルは、あくまで父なる神の「創造」の御業に、全ての焦点を当てていますので、父なる神の「ご意思」が、如何なる「形(現れ)」で地上にもたらされるのか、そのゴールを示したものです。弟子たちを含め、当時のイスラエルの民が求めていた次元は、この世の「王(君主)」です。ローマ帝国から、完全に自立(自主独立)した国家、それが彼らの悲願の「祈り」でした。

　それに対してイエス・キリストは、常々弟子たちに対して「否！神の国は、そんな世的な次元には無い。父なる神は、この世の国家を排除することで、地上に支配権を拡大することでは無い！」と返答しました。

　私たちが第一に学ぶべきポイント、それは人が考える王国の繁栄に対して、主なる神が本来「万物」を創造した時に、ご自身が一つ一つの被造物に対して、如何なる「意思(思い)」を持たれたのか？という点です。覚えて戴きたいことは、地上の王国と神の王国とでは、その繁栄の「礎(基礎)」が全く異なります。

三つのゴール
　神の「ご意思」が地上に再現される時に、実は三つの「ゴール」が用意されています。確かに地上は、人の犯した「罪」故に、様々に呪われた状況下にあります。しかし主なる神の「御心」にあっては、全てが新しく創造されるのです！たとえ荒地であっても、新たな祝福の領域へと、小さな群れ(キリスト者たち)の「祈り」を通して、神の地に造り変えられるのです！これが今回の「主の祈り」に示される、神の「約束」の保証です。

　そういう意味で私たちキリスト者が、今後如何なる方向性をもって、「主の祈り」を信じて祈っていくかが問われる時代に突入しています。「主の祈り」には、素晴らしい到着地点(ゴール)が定められています。万物の統治者である創造主は、「神の国」に連なる国民(キリスト者)一人一人に、住む場所を用意し、神の「ご意思」が全ての者に、隅々に浸透するよう取り計らって下さいます。

　主なる神が創造の「目的(ゴール)」として、為された次元が完成する時には、新しい「天」と「地」が用意されます。さて、その三つのゴールとは何でしょうか？御言葉としては、「産めよ、増えよ、地に満ちよ！」(創世記9章1節)に集約されます。それに対して愚かな人類は、ひたすら限りある資源を維持する為、「産むな、増えるな、地に満ちるな！」という、縮小(削減、抑制)政策を展開します。

　私たちの生きる「目標(ゴール)」は、主なる神が無限なる方であり、永遠の御力に満ち溢れた創造主として、私たちに働かれる以上、「ご計画」通りに拡大して行きます。ですから私たちは、神の「祝福」通りに、更に拡大して行くことに恐れがありません。むしろ拡大して行くことに、神の「栄光」として喜ぶ(讃える)のです。私たちは「お金」の為に、一生懸命働いているのではありません！神の「栄光」が、自分の「手の業」に豊かに現れるからです。

　私たちは普段から、「恵み」として与えられている、日々の健康に感謝し、「収穫の初物」を喜んで捧げます。捧げれば捧げる程、主なる神は「必ず増やして下さる！」と、純粋に信じているからです。今の時代は、最後の霊的戦いにおける、「節目」の時と言えます。そうです！私たちは信仰によって、この霊的戦いを勝利して行くのか、それともこの世から来る、「恐怖」の霊に縛られて、敗北の生活を続けるのか、その分岐点(節目の時)にあります。

　主なる神が「産めよ、増えよ、地に満ちよ！」と言及されている以上、それは神が約束されている、霊的な「祝福の法則」であり、私たちが更に拡大して行く上での、重要な信仰のステップです。五千人に昇る大群衆に対して、天よりの「給食」を、等しく配分されたイエス・キリストは、私たちを決して孤児とはされずに、逆に「祝福の源(供給する側)」と為します。またキリストの民が歩いた地は、必ず「命の泉」を湧き上がらせる程の、豊かな実りの地となります。

　私たちは父なる神の「ご意思」を現す、イエス・キリストを信じる「神の民」です！私たちキリスト者が、「産めよ、増えよ、地に満ちよ！」という、偉大なる三つのゴール(旗印)を掲げて、最後の霊的戦いに出陣して行く時に、聖霊様も最高司令官として指揮して下さいます！「その時」に、私たちが携えるべき福音の言葉は、「イエス・キリストを信じなさい！そうすればあなたも、あなたの家族も必ず救われます！」で十分です。

　私たちは、最初から何も持っていません。しかし「イエス・キリスト」という、最高の「救い」を戴いています。この「イエス・キリスト」によって、私たちは大きく拡大して行くのです。「産めよ、増えよ、地に満ちよ！」という三つの霊的道筋が、私たちの為に用意されている限り、父なる神が願っておられる「神の王国」が、この地にも最後の「現れ(形)」として、世界の隅々に至るまで拡大して行くのです。

　ですから、私たちは「賢い乙女」として、淡々とゴールを目指して、日々突き進んで参りましょう！「福音」を携えて出かけて行きましょう！あなたが三つのゴールを目指して、イエス・キリストの「来臨」に、大胆に備えることが出来ますよう、主イエス・キリストの聖名で祝福してお祈りします。アーメン！(2021年10月31日のメッセ－ジ)

☆バルナバ・ブログ福音薬局　

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