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命と心の健やかなる成長のために!
こんにちわ!
あなたの命と心は、いつも健康ですか?それとも、何かの問題で病んでいますか?
私たちは、そんなあなたの、命と心の健康に気を配り、また命の処方箋を、聖書の「命の言葉」から提供します。

今の試練の時(No.31)

                                嵐の予感




さてその頃、モルデカイが王宮の門に座っていると・・・・二人の宦官ビグタンとテレシュが何事かに憤慨し、クセルクセス王を倒そうと謀っていた。それを知ったモルデカイはエステルに知らせたので、彼女はモルデカイの名でこれを王に告げた。早速、この件は捜査されて明らかにされ、二人は処刑された。・・・・その後、クセルクセス王は・・・・ハマンを引き立て、同僚の大臣の誰よりも高い地位につけた。
                                               【エステル記2章21~3章1節】


「敵」の登場(台頭)
 今回の記事から、いよいよエステルに続く第二の主役、モルデカイが実際に登場します。そして歴史小説には付き物の「悪役」、ハマンの名が記されています。今回は、そのハマンが実際に登場する以前の、ある「陰謀未遂事件」が描かれています。


 覚えて戴きたいことは、私たちキリスト者の、信仰の「歩み」を阻害する悪しき者、つまり霊的な「敵」とは、サタン及びその配下の悪霊である!と分かっているのですが、私たちがその「敵」の侵入を、霊的油断から許容してしまうと、私たち自身がハマンの如き、「悪しき者」となる可能性がある!という点です。


 そうです!私たちには、モルデカイの霊的雛形である、助け主「聖霊様」が常に、私たちの「霊」を監視して下さり、敵(サタン)の仕掛ける、あらゆる「策謀」から守り導いて下さり、「知恵」と「洞察力」を与えて下さっているが故に、正しい方向へと歩むことが出来るのです。


 今回の記事に登場する二人の宦官、ビグタンとテレシュは、王宮の重職に就く者で、しかも彼らは王様に対して、様々なことを進言できる側近中の側近でした。また王様の口から出る、様々な「情報」や「内情」、そして「人事」に関することなどを、真っ先に知ることの出来る立場にありました。その彼らが、王様に対して如何なる「怒り」と「憎しみ」の感情を抱き、陰謀(恐らく暗殺)を謀り巡らしたのか?またモルデカイが、如何にして彼らの「陰謀」を知り得たのか?非常に読み手の「推理力」が試される記事です。


モルデカイの三つの「働き」
 今回の記事から、私たちが知るべき第一のポイントは、モルデカイの主要な働き、つまり「立ち位置(ポジション)」に関することです。彼の「働き」という立ち位置は、先ず①宮殿の「近衛隊長」という公務(Officer)です。彼の「門衛」という職務が、非常に重要な鍵となりますが、宮廷内に出入りする全ての人々を、門前にてチェックするという、セキュリティーの「最前戦」と言えます。そうです!彼は全ての人の持つアイデンティティ、「名前」「素性」「顔(肌)色」「言葉使い(方言、なまり)」「仕草(態度)」等を記録し、外国の要人に関しては宮廷内の「外交スケジュール」等を照合するなど、大変な「立ち位置」と言えます。


 次に第二の働きは、②出入りする人の中には、王宮に忍び込み「偵察」及び「諜報」活動を目論む、敵国のスパイから、反体制派の工作員など、ありとあらゆる「人」の動き(言動)も見逃さない、内務警察の如き「立ち位置」です。


 そして第三の働きは、③王とその家族の「命」を守るべく、最前部にてガードすると言う、非常に重要な役目(近衛師団長)という「立ち位置」です。勿論、宮廷内には王様を護衛する、多くの護衛官は居るのですが、モルデカイの場合は、絶対に「敵」は宮廷内に入れさせまい!と、自分の「命」を張って職務を遂行しました。何故なら、彼にとって一番の最優先事項が、養女エステルの「命」を守り、引いては王様の「命」を守ることだったからです。


 モルデカイの三つの働きは、実は聖霊様の私たちに対する、霊的「見守り」や「警告」などの、重要な「働き」を意味しています。その第一の働きは、私たちの「霊」の中心にある、神の「御住まい(宮)」を出入りする、私たちの「思い(意思)」や「欲」等にまとわりつく、全ての「悪しきもの(敵)」を、四六時中監視される方が、聖霊様です。


 次に聖霊様の第二の働きは、私たちの「霊の領域」、「魂の領域」、「肉体の領域」の全てを見張り、特に「己の心」の領域にまで、隈なく見張って下さり、危険な場合には「警告」を発して下さることです。そして第三の働きは、私たちの聖なる領域が、悪しき者によって蹂躙されることが無きよう、神の「守り」と「平安」、そして「導き」を通して、私たちを絶えず守り導いて下さることです。


「敵」の動きを読み解く
 聖霊様の与える霊的「監視能力」と、預言的「洞察力」の賜物により、モルデカイは様々な「トラブル」等を、「事」が起きる前に、つまり未然に予防(抑止)することが出来ましたが、今回の「陰謀」に関しては、如何なる「予兆」を、二人の「言動」等の中に見出したのでしょうか?


 モルデカイは「ある日」を境にして、彼ら二人の行動パターンに、何らかの「異変(いつもと違った動き・仕草)」が始まったことに気付きました。人という生き物は、心身が正常な場合には、あるリズムをもって、同じ行動パターンを繰り返すのですが、それが例えば「心」の中に、何らかの異常心理が働く場合に、そのパターンに「変化」が生じ、いわゆる挙動不審な「動き」、例えば「まぶた」や「口元」が微妙に変化したり、また言動等に「落ち着き」が見られなくなります。


 モルデカイは、二人に共通する「ある動き(変化)」を瞬時に捉えました。いつもでしたら、自分の役職が「高位」にあるということで、威張った態度で人を見下ろす目付きでしたが、ある時から急に元気が無くった歩き方で、門衛からの朝の「挨拶」にも、全く反応しないで通過するなど、明らかに「別の次元」のことを、あれこれと考えながら歩いている、しかも顔(目と口元)の表情に、いつもの「顔力(張り)」が失せている訳です。


 モルデカイは「その日」から、日々記す公的「日誌」とは別に、自分が家で記録している「極秘ファイル」に、彼ら二人の「言動」の全てを、時系列ごとに整理しました。すると暫くしてから、その記録の中に共通した「変化」と、不審な動きをする、同一の「時間帯」が見えて来ました。このこと(兆し)を「胸」に秘めたまま、ある時自分が最も信頼する、忠実な部下(ユダヤ人)に命じました。「彼らの政務以外の動きを、密かに探って全て報告してくれ!」と。


 するとある「事実(動き)」が、彼ら二人の中から見えてきたのです。やたら最近、彼ら二人が「密会」しては、何かを準備している!という点です。そして、更に部下からの「調査(内偵)」を進めて行く内に、「彼ら二人が王様に、何かの件で進言したところ、王様の怒りを買って謹慎処分を受けたこと。しかし彼らは、反省するとごろか、逆に王様の命令(ご意思)に反することを、内密に継続して行っている。」という、とんでもない「報告(裏付け事実)」が上がってきました。


 モルデカイは早速、今までの「極秘ファイル」を精査(分析)しました。そして最終的にまとめた「極秘レポート」を、部下に命じてエステルに届けました。部下から事務的に受け取ったエステルは、直感的にモルデカイからの「緊急案件」と悟り、全ての侍女たちを退出させた後、一人でその「レポート」を黙読しました。彼女は、二人の宦官のことを思い巡らした時、「あ!そう言えば・・・・」と、思い当たる節があったことを、その時に思い出しました。


 そして王様に謁見した時、早速この「上申書(公文書に似せた巻物)」を、王様に対して直接手渡しました。王様は一瞬、王妃の今回の行動にためらいましたが、受け取った「巻物」の封印を解き、中身を読み進めて行く内に、「うん?・・・・何!・・・・ははーん、これは捨て置けぬ!」と呟くや否や、直ぐに宮廷近衛長官(宮内公安長官)を通じて、極秘捜査が開始されました。


 今回の極秘捜査により、二人の宦官の執務室から私邸の隅々まで、捜査官が念入りに調べ上げ、二人の交友関係から商的取引に関わる人脈など、あらゆる人的ネットワークが洗い出され、遂に「陰謀計画」の全貌が、明るみに出されることになりました。その結果、二人の宦官は「裁判」を経ること無く、直ちに絞首刑に処せられました。


聖霊様の「働き」を意識する
 結論になりますが、私たちの「霊」を常に見張って下さる、「助け主」聖霊様に対して、私たちが時折「無視(忘れること)」していないか、この点について私たちは特に注意すべきです。何度も繰り返しますが、聖霊様の絶えざる「監視」があるからこそ、私たちは霊的に守られているのです。そして「敵」の策謀によって、私たちが「危険領域」に導かれることもありません!


 私たちは自分の力で、自分を見張ることが出来る!と錯覚してはなりません。悪しき勢力は、今から後も次々と、波状攻撃の如くに攻め寄ってきます。今の「コロナ禍」が終息したからと言って、「災い」が完全に終わる訳ではありません。敵の「首領(サタン)」は、次々と来る「災い」に乗じて、「この世」という危険領域で、つつがなく安心して暮らせる力を、自分に膝を屈めることで与えよう!と、霊的に誘惑して来るからです。これがサタンの霊的「謀略」です。


 二人の宦官は、確かに「処刑」され、エステルとモルデカイは、やっと「平安」を取り戻したかに見えましたが、これで全てが「ジ・エンド(終幕)」ではありませんでした。次の「嵐」が始まったからです。モルデカイは、今回の事件の後に為された、宮廷内の次の「人事」に関する情報を、部下の報告から知らされた時に、「うん?これは・・・・!」などと、更に身を引き締め、警戒感を緩めない覚悟を決めました。


 私たちの「霊」が健やかに守られ、天上の「平安」の中に導かれ、全ての「汚れ」からも聖められているのは、聖霊様の絶えざる「働き」があるからです。それはモルデカイの如くに、「命」を懸けてまで王の「花嫁(エステル妃)」を守る、絶えざる霊的とりなし(介入)を為される、聖霊様の多大なる「働き」です。私たちは、この点を絶対に忘れないで下さい!


 これから来る「大嵐(大患難)」の時には、聖霊様が常に傍らに居て下さらなければ、私たちは簡単に信仰の破船に遭う!そんな危機の時代に突入しています。主イエス・キリストの麗しい「愛」を、豊かに現わすべく働いて下さる、聖霊様の「臨在」と「導き」と「守り」が、あなたの信仰生活の中に満ち溢れるよう、主イエス・キリストの聖名で祝福してお祈りします。アーメン!(2020年9月6日のメッセ-ジ)


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