私の負けです！

主よ････あなたに捕らえられました。あなたの勝ちです。････主の名を口にすまい、もうその名によって語るまい、と思っても、主の言葉は、私の心の中、骨の中に閉じ込められて、火のように燃え上がります。押さえつけておこうとして私は疲れ果てました。私の負けです。････主は、恐るべき勇士として私と共に居ます。････万軍の主よ、正義をもって人のはらわたと心を究め見抜かれる方よ。私に見させて下さい。あなたが彼らに復讐されるのを。私の訴えをあなたに打ち明け、お任せします。
                                                 【エレミヤ書20章7～12節】

「勝ち負け」の極意
　今回の御言葉(和訳)には、非常に特徴ある言葉があります。それは「勝ち」「負け」というワードです。そしてこの「勝ち負け」の極意を、エレミヤは今回の御言葉において、重要な奥義として教え示しています。エレミヤの言うの「勝ち負け」の極意とは、何らかの「戦い」において、最大の勝機につながる戦術のことで、結論から言えば「(戦う前から)私の負けです！」と、素直に認める(認識する)ことです。

　つまり古代中国の兵法書にある、「戦わずして勝つ」ことに、意味合いとして似通っています。すると私たちは「え！戦わないで、どうしたら勝てるのですか？」と、首をかしげることでしょう。しかし覚えて下さい。「戦わない！」ことは、非常に勇気の要る決断です。賢い兵は、徒労(負け)に終わる「戦い」を、あえて避けます。

　実は霊的に「戦わずして勝つ」こと、これには二つの重要な奥義(戦術)があります。第一に①真正面からの「決戦」を避けて、ここぞ！という「大事な時」に、敵に対して不意打ちを食らわせるべく、あえて「勝ち負け」に急がない戦術です。この戦術は、とにかく「忍耐」を要します。しかし、敵の「策略」に乗せられることがありません。「戦局」を変える時、また「戦局」を変える場面など、先ずは神からの「知恵」を求めることで、肉なる「戦い」を避けることが重要です。

　第二に②正面決戦の時に、今の「負け」を素直に認めて、主なる神が「先の勝利」を、必ず用意して下さることを、前もって(既に勝利した！と)信じることで、神の「戦い」に全てを委ねる戦術です。私たちの抱く「恐れ」の中に、例えば「世間も景気も、暗い流れになっているから、私の給料も下がってくるのでは？」などと、自分流の解釈で「負け(マイナス)の流れ」にある！と捉える場合、これは「戦わずして勝つ」ことではありません。

　ですから「今の現実」を見て、このような時代の流れの中で「大変だから負けてしまう！」「生活がどうなるか分からない！」などと捉えて、「肉の戦い(努力)」に奔走するのではなく、「今負けている！」ように見えたとしても、「神の経済」を求めて「私は尚も神の祝福の次元を求め、悪魔サタンに勝利する道を選択します！神の戦いに全てを委ねます！」と信じる、これが霊的に「戦わずして勝つ！」ことです。

自分の「負け」を素直に認める(放棄する)
　エレミヤの生きた時代に、世界的パンデミックはありませんでしたが、「恐怖の霊」は同様にありました。「自分の計画」で、自分の「肉の力」を確保したり、また「自分の戦い」を続けること、これははっきり申し上げて、主なる神が私たちに用意している、「戦わずして勝つ！」という、その極意から外れることを意味します。

　「あなたは果たして、肉の戦いを放棄する備え(覚悟)が出来ていますか？」と、聖霊様は私たちに対して、信仰上のチャレンジを勧めています。今、世界的な「恐怖」をもって、「マモンの霊(経済的な偶像)」が、人々を巧みに支配(束縛)しています。そして、いずれ出現するであろう、「偽救世主(６６６)」を通して、最終的に世界中の人々を、自分の「奴隷」とすること、これがサタンの「戦い(戦略)」です。

　しかし創造主なる神の、最終的な「戦い」のプランは、悪魔サタンに対する、完全なる「勝利」を目的にしている訳ではありません。何故なら、主なる神にとって「(サタンに対する)勝利は既に決まっている！」次元にあるからです。むしろサタンが「敗者になる」、その準備をしています。即ち「本物の、生ける真の神、御子イエス・キリストの来臨(再臨)」の時です。この本物の「救い主」が、再び地上に再臨されると同時に、サタンのプランの全てが、即「オジャン」になります。

　そうです！私たちは、この「神の事実」の極意を、決して忘れてはなりません。私たちが「今の時」に必要なこと、それが「私の負けです！肉の戦いを放棄します！」と、神に対して素直に表明することです。今は確かに怖い時代です。明日のことを考えると、今の経済では不安になる時があります。しかし主なる神は、そのような私たちの「弱さ」を、責め立てる方ではありません。むしろ聖霊様は、私たちに寄り添いながら、霊的に励まして下さいます。「もう、あなたが戦う必要はありません！イエス・キリストが、まさに再臨されつつある時に向けて、あなたはフィナーレの準備をする時です。」と。

　私たちの「頭(思考回路)」は、例えば「今月は給料が減ったから、とてもじゃないが経済的に苦しい！」と、三次元(現実)的に判断する「弱さ」がありますが、聖霊様はその時にも「否！神の経済は、決して減っていません！悪魔サタンのまやかしに騙されてはなりません。」と、厳しく軌道修正されます。賢い乙女たちは、「何」が減ることを、一番に気にかけて過ごしていましたか？「お金」ですか？「明日の糧」ですか？否！神(ご主人)との親しい「交わり」を保証する、「永遠の燈火」を灯すための、聖なる「油」が、決して尽きない(減らない)ようにすること、これが彼女たちにとっての、一番重要な「備え」でした。

　あなたの「飢え渇き」の中に、イエス・キリストの「御顔」を求める、聖なる「思い」があるのであれば、それは「聖なる油」を欲することから始まります。「聖なる油」が無ければ、燈火を灯すことが出来ません。花婿が帰宅した際に、その「御顔」を拝することも出来ません。ですから今は、「明日の糧」や「明日の給料」などを心配する時代ではありません？創造主なる神の「最後の戦い」は、「今」ではなく、イエス・キリストの「来臨の時」に、「勝負の時」が備えられています。

　「その時」に、私たちはどうなるのでしょうか？「花婿なる方よ、待ってましたー！」と、空中でイエス・キリストと相まみえる者もいるでしょう。ある者は携挙されずに残されて、かつての聖徒(殉教者)たちと共に「千年王国」の準備に入る者もいるでしょう。エレミヤは、素直に「私の負けです！」と告白しました。そして「万軍の主よ、正義をもって人のはらわたと心を究め見抜かれる方よ。私に見させて下さい。あなたが彼らに復讐されるのを。」(12節)と、素直に表明しました。つまりエレミヤは、自分が「肉の戦い」をすることで、勝利につながる復讐を為すのではなく、神に対して「あなたの戦いですから、あなた自身が事を為して下さい！」と、あえて「自分の負け」を認めているのです。

イエス・キリストの「来臨」に備えよ！
　私は正直言って、「今の時代」が怖いです。将来、自分の「信仰」が果たして、聖い状態に保たれるのだろうか？と思います。サタンの仕掛ける、様々な攻略や誘惑によって、自分が霊的に騙されるなどして、あたかも自分が神に対する信仰を、自分で守っているかのように思ったり、己が発信する「肉の声」に従うなど、そういった偽善者になるのでは？という怖さです。また「現実」を肉なる目で見て、「あー、イエス様の来臨まで、何年要するのか分からないから、どのように生活を維持して行くべきか？」などと、あれこれと心配する自分が怖いです。

　しかし覚えて下さい！聖霊様は、そのような私たちの「弱さ」に寄り添い、私たちの為に執り成して、励まして下さいます。「あなたが戦う時は、もう終わりました。全てを放棄しなさい！神の勝利が決まった戦いに、あなたが組み込まれることが重要です。あなたの先に用意されているのは、万軍の主なる神の勝利の御旗です。そして勝利の御旗を、あなたの為に打ち建てるべく、遂に来られる方がイエス・キリストです！」と。

　イエス・キリストが来臨される、その最大の目的は、愛する「あなた(キリストの花嫁)」を、遂に迎える為にあります。そうです！あなたと共に、新しい天と地を創造する、その「創造の時」が完成されるのが、イエス・キリストの来臨の時です。あなたのことを、愛して止まないから、再臨されるのです。真実の「花嫁」として、あなたのことを迎えたいからです。

　私たちが正しく準備すべき時に、のほほんと過ごしたり、いつまでも「現実」と戦って、様々に気を病むなど、愚かな乙女でいては駄目です。何が今起きているのか？そして今は、私たちが戦う時ではない！と、聖霊様は確実に導いて下さいます。たとえ今、敵から様々に攻撃されたとしても、命を懸けて神の「御心」のみを追い求めましょう！そして「命の水」を豊かに与えて下さる、聖霊様の働き(助け)に期待しましょう！

　そうすれば必ず、「聖なる油」が与え続けられ、そして「命の水」のみを豊かに飲み続ける、「賢い乙女」へと、あなたは確実に造り変えられて行きます。どうぞあなたが、サタンの戦略に騙されることが無きように。聖霊様に「全て」を委ねながら、また自分の「弱さ」も、聖霊様の「聖め」の働きを通して、着実に聖められながら、万軍の主なる神の「最後の戦い」の時に、あなたが確実に勝利することが出来ますように。

　主なる神に対して「私の負けです！」と、あなたが素直に告白することを、聖霊様は歓迎しておられます。あなたが更に、聖霊様の豊かな「知恵」を、一つ一つ戴きながら、日々の健康が守られ、「霊」が益々聖められ、「命の水」を常に飢え渇き求める、「賢い乙女」として整えられて参りますよう、主イエス・キリストの聖名で祝福してお祈りします。アーメン！(2021年8月8日のメッセ－ジ)

☆バルナバ・ブログ福音薬局　

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