御霊にあって「一つ」となる

こういう訳で、男は父母を離れて女と結ばれ、二人は一体となる。【創世記2章24節】

体は一つでも、多くの部分(パーツ)から成り、体の全ての部分の数は多くても、体は一つであるように、キリストの場合も同様である。････体は、一つの部分ではなく、多くの部分から成っています。････神は、ご自分の望みのままに、体に一つ一つの部分を置かれたのです。････多くの部分があっても、一つの体なのです。････体に分裂が起こらず、各部分が互いに配慮し合っています。一つの部分が苦しめば、全ての部分が共に苦しみ、一つの部分が尊ばれれば、全ての部分が共に喜ぶのです。あなた方はキリストの体であり、また、一人一人はその部分です。【Ⅰコリント書12章12～27節】

キリストと「一つ」とされる
　聖霊なる神は、私たちを如何なる「形(体)」へと、最終的に造り変えて下さるのでしょうか？それはキリストにあって(結び合されて)、「一つ」の体となる！ことです。聖霊様が常に主役(真の主人)として立てる方、それがイエス・キリストです。このイエス・キリストを抜きにして、私たちの信仰生活は成り立ちません。聖霊様が常に、私たちキリスト者に対して望むことは、私たちが各々としては、只のパーツに過ぎなくても、イエス・キリストと霊的に組み合わされる時、素晴らしいイエス・キリストの「御体」が見えてくるのです。

　「体」とは何でしょうか？一つ一つが、見えざる力(エネルギー)によって、実に重要な組織体として組み合わされ、かつ結合しているもの、それが「体」です。同様に一人一人の信仰は、実に聖霊様の不思議な「働き」を通して、神の「ご計画」の中に組み合わされ、重要な体の一部(肢体)として、キリストと共に結合している(造られている)のです。

　私たち人は、アダム(エバ)が犯した「罪」の結果、霊的に神との「一体」から分断(分離)されました。本来であるならば、人は如何なる「形(体)」へと、最終的に造られて行くのでしょうか？聖書は明確に、その奥義(真理)を教え示します。それは、私たちが神と「一つ」となることで、創造主が計画していた、本来の麗しい「体」の在り様(完成形)に行き着くことです。

　それが「こういう訳で」の中に、神の人に対する「意図(強い意思)」が見られます。即ち創造主なる神は、最初から人を「男性」と「女性」という、異なる性を持つ(有した)霊的パーツを、不思議な手順で創造した訳ですが、一見バラバラの如き二つのパーツを、キリストにあって「一つ」とする時、神の素晴らしい創造の「完成形(秩序)」が、イエス・キリストの「現れ」と共に、現実として見えてくるのです。

「一つ」とされるとは？
　組み合わされるとは、英語で「ユニオン(union)」と言い、「全く別なものを、それぞれポジションから組み合わせて、一つの組織体とする」ことです。新約聖書には、この単語が数多く記述されています。特に「～と一つとする(union with ～)」という、特別な表現で用いられます。この場合①「一つとする」と②「一つになる」とでは、意味合いが全く変わってきます。①は実際の体(個として構成された全体像)が見えて来るのに対し、②は完全に混じり合った抽象的な一つの「イメージ(若しくはカラー)」の如き意味合いです。

　聖霊様の「働き」は、たとえ各「個(パーツ)」が、最初はバラバラな存在であっても、創造主なる神の「ご計画(御心)」にしたがって、イエス・キリストと「一つとする(union with ～)」ことです。その結果最初の人(アダム)は、聖霊様が連れて来た「別のパーツ」、即ちエバを見た瞬間に、自分が神によってエバと「一つ」とされていることを、自分の「霊の眼」で確認したのです。

　確かにアダムとエバは、サタンの仕掛けた「罠」に陥り、罪の種が彼らの「体」に侵入した結果、二人は霊的に分断(バラバラに)されました。ちなみに「一つに組み合わされる」ことがユニオンであるのに対し、「分断する」ことを「デｨバイド(devide)」と言います。サタンはエバの「霊」に囁きかけることで、様々な「偽情報」を提供しました。その結果、彼女の「霊」は次第に、神の「ご命令」から離れる(分断される)ことで、遂には「善悪の木」の実を食します。このサタンの霊的分断の罠は、今も尚同様の手口で多くのキリスト者を、イエス・キリストの「御体」から、霊的に分断しています。

　しかし覚えて下さい！聖霊様はサタンの「分断」作戦を、決して黙認することはしません。聖霊様は常に、私たちがイエス・キリストと、霊的に「一つ」とする為であるならば、四六時中(眠ること無く、まどろむこと無く)働きかけて下さいます。イエス・キリストは、常に聖霊様からのメッセージを受け取りました。「私は罪に苦しみ、霊的に分断された多くの人々に、主なる神の麗しい救いを現わす為に、あなたを遣わしている。そしてあなたのゴールは、贖いの生贄として捧げる、十字架上である！その十字架上のあなたを見上げる者が、神の救いを信じて受け取る時、彼らは遂にあなたの元に帰り着き、ようやく一つとされるのです！」と。

共に働かれる聖霊様
　復活されたイエス・キリストが、弟子たちの元を去って御国に帰られる時、素晴らしい「遺言」を残しました。「聖霊様は常に、あなた方と共に居て下さる。その聖霊があなた方に臨まれる時、あなた方は力を受けて、エルサレムとユダヤと、サマリヤの全土まで、そして地の果てにまで、私の証人として遣わされる！」と。主なる神は、私たちが「分断された状態」ではなく、イエス・キリストと「一つ」とする為に、聖霊様をの絶えざる「働き(取扱い)」を通して、真実の御言葉(福音)を、聖書の中から啓示して下さいます。

　罪に満ち溢れた、危機的と思われる「今の時代」に、聖霊様が盛んに働きかけている対象、それが「エクレシア(キリストの花嫁)」です。この霊的花嫁が、サタンによって分断され、マルコ書13章に預言的に描写されているように、様々な「惑わし」と「背教」により、「愚かな乙女」に成り下がらない為です。イエス・キリストが、私たち霊的花嫁を愛される理由は、私たちを迎え入れて、ご自身の「御体」の中に「一つ」とする為です。

　そして聖霊様の「働き」の最大の特質は、「(私たちと)共に～する」ことです。と言うことは、決して私たちと離れること無く、常に「一つ」となって働かれる方、それが聖霊様です。即ち聖霊様は、私たちと永遠に繋がる関係を構築され、特にイエス・キリストと「一つ」とすることに、最大限の力を発揮されます。

　私たちキリスト者が、イエス・キリストに似る者として、麗しく造り変えられる時には、私たちの「生活」全ての中に、イエス・キリストが「共に」居ることを、多くの人々が実際に「分かる(見る、聞く、知る)」ようになります。そうです！私たちが、イエス・キリストと「一つ」とされる時には、イエス・キリストの「香り(福音)」が至る所に、地の果てにまで拡散される、そんな時代に突入しています。

　私たちは時折、「何の役にも立たない！」、或いは「そんなに重要な者ではない！」などと、自分という存在(パーツ)を否定的に見ますが、聖霊様の場合は「イエス・キリストと一つになることが、あなたの生きる最高の目的であり、あなたがイエス・キリストと一つとされる時、あなたを通して真実の光が満ち溢れる、それ程に重要なパーツです！」と、常に励まして下さいます。

　あなたはイエス・キリストと、既に「一つ」として既に組み合わされた、貴いキリストの花嫁です。この何にも変え難い、素晴らしい「神の事実」を信じ続けて、「助け主」なる聖霊様を更に歓迎し、常に聖霊様と共に歩むことが出来ますよう、主イエス・キリストの勝利の聖名で祝福してお祈りします。アーメン！(2023年7月23日のメッセ－ジ)

☆バルナバ・ブログ福音薬局　
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