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命と心の健やかなる成長のために!
こんにちわ!
あなたの命と心は、いつも健康ですか?それとも、何かの問題で病んでいますか?
私たちは、そんなあなたの、命と心の健康に気を配り、また命の処方箋を、聖書の「命の言葉」から提供します。

全き信仰(No.19)

                       国々を征服する信仰



 
エフドの死後、イスラエルの人々はまたも主の目に悪とされることを行い、主はハツォルで王位についていたカナンの王ヤビンの手に、彼らを売り渡された。・・・・イスラエルの人々は、主に助けを求めて叫んだ。・・・・女預言者デボラが、士師としてイスラエルを裁くようになったのはその頃である。・・・・さて、彼女は人を遣わして、ナフタリのケデシュからアビノアムの子バラクを呼び寄せて言った。「イスラエルの神、主がお命じになったではありませんか。『行け、ナフタリ人とゼブルン人一万を動員し、タボル山に集結させよ。私はヤビンの将軍シセラとその戦車、軍勢をお前に対してキション川に集結させる。私は彼をお前の手に渡す』と。」バラクはデボラに言った。「あなたが共に来て下さるなら、行きます。もし来て下さらないなら、私は行きません。」デボラは、「私も一緒に行きます。ただし今回の出陣で、あなたは栄誉を自分のものとすることは出来ません。主は女の手にシセラを売り渡されるからです」と答え、直ちにバラクと共にケデシュに向かった。・・・・デボラはバラクに言った。「立ちなさい。主が、シセラをあなたの手にお渡しになる日が来ました。主が、あなたに先立って出て行かれたではありませんか。」バラクは一万の兵を従え、タボル山を下った。主は、シセラとその全ての戦車、全ての軍勢をバラクの前で混乱させられた。シセラは車を降り、走って逃げた。バラクは、敵の戦車と軍勢をハロシェト・ハゴイムまで追い詰めた。シセラの軍勢は全て剣に倒れ、一人も残らなかった。シセラは、カイン人ヘベルの妻ヤエルの天幕に走って逃げて来た。・・・・シセラは彼女に、「天幕の入口に立っているように。人が来て、ここに誰かいるかと尋ねれば、誰もいないと答えてほしい」と言った。だが、ヘベルの妻ヤエルは天幕の釘を取り、槌を手にして彼のそばに忍び寄り、こめかみに釘を打ち込んだ。・・・・彼は、こうして死んだ。
 
(デボラの歌)「このように、主よ、あなたの敵が滅び、主を愛する者が日の出の勢いを得ますように。」
                                                                                                    【士師記4章及び5章31節】
 
「へりくだり」と「従順」
 「国々を征服する」という霊的標語が、私たちキリスト者に提示された場合、非常に注意しなければならない点があります。それは霊的戦いというものが、「人」に対するものではなく、暗闇を支配する悪霊と、そのボスであるサタンによって、人を霊的に縛っている縄目を、「命の言葉」である霊の剣をもって断ち切るなど、私たちは目に見えざる次元の、霊的勢力(敵)に相対しているということです。
 
 そして「国々を征服する」の言葉の中には、あたかも自分の「力」で事を進めていくという誘惑も付きまといます。「この私が先ず戦わなければ、勝利に貢献できません!」などと。しかし覚えて下さい!「国々を征服する」ことは、あくまで結果に過ぎません。主なる神が「命の言葉」を発せられる時に、同時に神が要求される、私たちの神に対する態度は、全き「へりくだり(謙遜)」と「従順」です。この「へりくだり(謙遜)」と「従順」は、信仰が無ければ培われません。そういう意味で、私たちが「この世」の次元の中で霊的戦いを進めていく限り、それは最終的には敗北に至ること、これを憶えておいて下さい。
 
バラクの「選び(召し)」
 今回のストーリーの主役(士師)である「バラク」とは、如何なる人物でしょうか?彼は信仰の勇者の一人ですが、殆ど「名」も無き者であり、「上」に立つ地位(例えば将軍や高官)にもありませんでした。つまり彼は、ただの「一戦士(一兵卒)」に過ぎない者でした。
 
 何故その彼が、女預言者デボラによって、任命されたのでしょうか?彼が持っている素質とは、一体「何」であったのか?この点が、今回の奥義に至る重要な鍵です。ヘブル書の筆者も、彼のことを「信仰者の一員」として列記しています。
 
 ところで「士師」とは、如何なる役職でしょうか?士師は、第一に「裁き司」としての務めを為す者ですが、今日の「裁判官」とは、その働きが異なります。各部族が神の前に、正しく歩んでいるか否かを見極めるべく、霊の眼をもって全ての霊的問題に、一つ一つ対処していく務めです。
 
 そういう意味で、今の時代に一番必要とされている神の働き人、それが「士師」の如き使徒ではないでしょうか!モーセやヨシュアの如き、強力なリーダーが不在になった時、各部族が「我こそは・・・・」と、互いに牽制し合うようになった、激動の時代に登場したのが、「士師」だったのです。表現が誇張するかも知れませんが、プロテスタントの中で「ペンテコステ族」、「カリスマ族」や「福音派族」などと、自分たちの教派色を極端に出すのが、この時代に似通っているのかも知れません。
 
 今回のストーリーの「奇跡(勝利)」の要因は、最初から十二部族が全体に、一つとなって戦ったからではありません。前述したように「バラク」は、ナフタリ族の「一戦士」に過ぎなかった人物です。この一戦士が何故、「士師」として選ばれたのでしょうか?「今」に生きる私たちも、最後の戦いは避けられません。
 
 私たちは今後、好むと好まざるとに関わらず、大小の様々な迫害を被ることでしょう。しかし、その中にも神の「選び」と「召し」が、一人一人に用意されるのです。「バラク」もナフタリ族の、期待の人物(リーダー)として選ばれたのではなく、神の一方的な「選び」と「召し」により、任命されただけです。
 
バラクの「信仰」
 この時バラクは、デボラの受けた「神託」を通して、僅か一万の兵をもって、敵と戦うように命じられました。敵は鉄製の武器と戦車で戦う、百戦錬磨の精鋭部隊であるのに対し、イスラエル軍は歩兵中心一万名、殆どの者が「敗北(全滅)」を予想しました。しかも具体的な戦略が「タボル山に集結させよ」という、何とも理解し難い(中身のない)ものに思えたからです。
 
 しかし、その後に語られた「敵」の動きを、デボラが全員に語り、バラクがその意味を理解した時、バラクは即座にある条件を、デボラに要求しました。「デボラ様、あなたも戦いに同伴して下さいますね?」と。ある面で、これはバラクの信仰表明です。「あなたが神の言葉をもって、このように命じられた以上、そのことは必ず成就すると信じます。ですから尚更、神が託したあなたも、今回の戦いに同伴するのであれば、私もそれに従います。どうか本陣に居て下さい!」と。これは、ルツがナオミに表明した、信仰告白と同じものです(ルツ記1章)。
 
 すると、デボラはバラクに対して、新たなる信仰上の「試み」を与える形で、次のように答えました。「バラクよ、その件は分かりました。しかし今回の勝利は、あなたの栄誉につながりません。それは名も無き、ある女性の栄誉となります。さー今、直ちに出陣しなさい!」バラクはこの時、「え!デボラ様ではなく、名も無き一女性ですか?」と、少々疑ったはずです。しかし長く疑ういとまも無く、直ちにタボル山に向けて、彼は出陣しました。
 
 その結果、どういうことが起きたのでしょうか?バラクは素直に、デボラを通して語られた、神の「ご命令」に従った結果、「敵」の軍勢を壊滅させました。そして敵将シセラの「首(命)」を、一女性ヤエルが打ち取るという大勝利に至ったのです。
 
 ヤエルはバラクの部隊が到着した時、すかさずシセラの屍を差し出しました。するとバラクは、「デボラ様が預言したことが、まさしく今成就した!」と感激し、全員がその場にひざまずき、主なる神の偉大なる奇跡を崇めたのです。
 
国々を征服する信仰
 このように、「国々を征服する」信仰においては、バラクが人間的な業を、何一つ為していないことが分かります。バラクの「信仰」の特徴は、第一に神の「ご命令」に対して、ことごとく従順するへりくだりがあること。第二に戦いの勝利の栄誉が、自分の手に入らなくとも、神の御心に聞き従う素直さに徹したこと。そして第三に「自分の力」を頼みとして、動くことを一切為さずに、神の「Goサイン」にのみ応答する、忠実な態度(誠実さ)を取り続けたこと、この三点です。
 
 これからの日本のリバイバルにおいても、バラクと同じ「信仰」の資質を兼ね備えた、謙遜なリーダーが必要とされるのではないでしょうか?そしてその時には、聖霊様を通して為される(人間的な方法によらず)、キリストの部族連合(イエス・キリストを頭とする真の一致)が、神の山に集結し始めると、名も無き人々が預言(啓示)を語り、人々をあらゆる面で解放してゆく。そして最終的には、次々と国々(敵地)を征服していく、そんな大収穫の時代に入りつつあるのです。
 
 「その時」に私たちは、ストレートに神の「ご命令」に聞き従い、聖霊様の「指揮」の下に、参戦して行くだけでよいのです。今の時からバラクの如くに、見えない自分(自分の名や栄誉を求めない姿勢)に徹しましょう。
 
 あなたが、聖霊様の「御声」を敏感にキャッチし、瞬時に聞き従うことの出来る、神の「一兵士」として訓練されることを、主イエス・キリストの聖名で祝福してお祈りします。アーメン!


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