ハエとアブの大群が押し寄せる時
 

主はモーセに言われた。「････ファラオを出迎えて彼に言いなさい。『もしあなたが私の民を去らせないならば、見よ、私はあなたとあなたの家臣とあなたの民とあなたの家にアブを送る。････しかし、その日、私は私の民の住むゴシェン地方を区別し、そこにアブを入り込ませない。あなたはこうして、主なる私がこの地の只中に居ることを知るようになる。私は、私の民をあなたの民から区別して贖う。明日、このしるしが起こる』と。」主がその通りに行われたので、アブの大群がファラオの王宮や家臣の家に入り、エジプトの全土に及んだ。国はアブの故に荒れ果てた。････しかしファラオは今度もまた心を頑迷にして民を去らせなかった。
                                                                                               【出エジプト記8章16～28節】
 
霊的な「アブ」の存在
 　ご存知のように今日の時代は、あらゆる「情報」が益々高速化しています。まるでそれは、「ハエ」が飛び交っているかの如き様相で進んでいます。実は殆どの人が、霊的な「暗闇」の中にあって、見えざる悪しきハエとアブの大群が、物凄い「勢い」で押し寄せて来ていることに気付いていません。
 　
　しかし、私たちキリスト者の場合は、未だ完全な者とは言えませんが、「命の源」なる方イエス・キリストから、様々な「啓示」の光、また足の灯火を照らして戴いています。そして多岐に渡る霊的ガイダンスをもって、絶えず「正しき道」へと導いて下さる、聖霊様と共に歩むことで、私たちは霊的な「暗闇」の中にあっても、歩み(生き)続けることが出来ます。
 　
　ところがサタンは、私たちが真の光なる方、イエス・キリストに従って生きることを、非常に妬ましく思い、様々に霊的攻撃(罠)を仕掛けてきます。そうです！私たちキリスト者は、常にサタンの霊的侵略により、私たちの霊的フィールドか汚される可能性があるのです。即ち「命の水」が豊かに溢れるべき場、またイエス・キリストの、貴い十字架の「血潮」によって、完全に覆われるべきところ、そして麗しい「助け主」聖霊様が、豊かな臨在をもって働かれる領域、父なる神が御翼の影をもって、豊かに守り導いて下さる聖なる空間など、そういった聖なるフィールドに対して、隙(霊的油断)があれば、直ちに侵入して腐敗させるなどの、常に霊的闘いがあることを、私たちは是非覚えて備えるべきです！
 　
　私たち日本人は、非常に恵まれた環境に生きている故、余り分からないことですが、日本はとても衛生面で清らかな国家です。ところが、経済的に貧困が残る発展途上国においては、様々な「飢饉」と「自然災害」により、ハエとアブが大量に発生するなど、不衛生な環境に置かれる人々が多いのです。
 　
　実は、私たちキリスト者が「霊の眼」をもって、今日の世界情勢を正しく捉えるのであれば、貧しき国家以上に、日本などの富める国家において、様々な悪しき汚れた霊たちが、様々な「もの」の中に侵入し、霊的に腐敗させていることに気付かされます。彼らは必ず、人の「耳」と「眼」と「口」の感覚から、「嗅覚」と「触覚」の五感に至るまで、様々にコントロールしよう試みてきます。
 　
　それは、どのようにしてでしょうか？私たち「人」は、霊的に驕り高ぶりますと、必ず「霊」のフィールドの中に隙間が生じ、すぐに彼ら(ハエとアブ)が、その隙間に入り込み、神が住まうべき私たちの「霊」を、いとも簡単に腐敗させてしまうのです。覚えて戴きたいことは、聖霊様は私たちキリスト者が、信仰的に前進することを止め、同じポジションに留まったり、過去の栄光にしがみ付いたりすることで、(ウサギとカメの)兎の如くに、のほほんと怠惰を貪ることを、「良し！」とはされません。
 　
　聖霊様は常に私たちが、もっと更なる奥深い、聖なる領域に突き進むよう、一生懸命に「励まし」をもって促して下さいます。そうです！聖霊様は、私たちが常に「敵(ハエとアブ)」の侵入にも、目を光らせ耳を研ぎ澄ますなど、霊的感性が鋭敏になるよう、絶えず聖めて下さいます。ですから私たちは、常にクリーンな状態にして下さる、聖霊様に従って行きましょう！聖霊様は汚れたフィールドを、極端に忌み嫌う方です。私たちの「霊」のフィールドを、常にクリーン・アップ(浄化)して下さり、しかも絶えず、その「聖め」の働きを継続して下さる、それが聖霊様なのです。
 　
　それに対して悪魔サタンは、私たちの霊的飢え渇き、即ち新しい「神の美」を、求めて止まない霊的聖さを、徐々に腐らせる方法を知っています。それは「自己中心」に始まり、「自分」さえ良ければという、「驕り高ぶり」に生きる人々を増やしながら、あたかも「人間中心主義(ヒューマニズム)」が、素晴らしい「繁栄」の象徴であるかのように、霊的に映し(醸し)出すことです。
 
贖いのフィールド「ゴシェン」
 　このような悪しき汚れた時代に、私たちキリスト者も「腐るまい！」と、必死になってもがき苦しみながら生きています。エジプトの中で暮らすイスラエルの人々も、「ハエ」と「アブ」が群がる中で、「どのように生き永らえたらよいのか？」と、非常に悩み苦しみながら生きたことでしょう。しかし聖霊様は、豊かな「恵みの場」を、彼ら(私たち)に示して下さっています。そのキーワードが、「主イエス・キリストによる贖いのフィールドは、常に私たちの歩みの前(先)に用意されている！」ということです。

　用意されている以上、私たちはその「贖いのフィールド」へと、真っ先に逃れる必要があります。「ハエ」と「アブ」の大群が押し寄せた時、「あー、もう駄目だ！」等と言っていたら、「その時」には既に遅いのです。ですから、その前に必要な信仰の行動が、モーセを通してイスラエルの人々に命じられた言葉、つまり「ゴシェンの地に留まりなさい(逃れなさい)！」ということです。

 　「ゴシェン」というフィールドは、父なる神がエジプトにおいて、わざわざ聖別し、前もって取っておいた「特別地区」です。だからと言って「ゴシェン」は、エジプト人にとって特別ではありませんでした。「ゴシェン」は、私たち霊的イスラエル人を、更に聖別するために、聖霊様が必ず導くフィールドです。そこにおいて私たちが、再び「正しき道」を選択し、永遠の「命の水」が湧き出る、天の故郷を目指して前進するためにあるのです。

　イエス・キリストの十字架の「血潮」は、私たちが求めた瞬間に、ナイアガラの大滝の如くに、豊かに降り注がれるものです！イエス・キリストの流された、その貴い「血潮」は、彼ら(ハエとアブ)よりも高速で、「救い」を成就するのです。「この世」を支配する汚れた悪霊と、イエス・キリストの十字架の、聖い「血潮」を注がれた聖霊様との「闘い」は、既に始まっています。

　彼らは益々巧妙な罠を仕掛け、「ハエ」と「アブ」の大群の如くに、押し寄せて来ることでしょう。しかし私たちは、決して恐れることなく、イエス・キリストの「血潮」のみを求めましょう。私たちはイエス・キリストを、「我が救い主なる方よ！」と告白した瞬間から、「贖われた民」なのです！それ故イエス・キリストの御名をもって、大胆に宣言するのです。「イエス・キリストの御名により、汚れた悪しきハエとアブよ、直ちに出て行け！」と。

　主イエス・キリストの「来臨の時」は、もはや目前に迫っています！私たちは、今こそ主イエス・キリストの贖いの「血潮」を、私たちの「五感」から「霊感」に至るまで、豊かに覆い尽くされることを、ひたすら求めて行きましょう。そうすれば、全ての「災い」から贖われ、常に聖なるフィールド(ゴシェン)の中で守られるのです。「ゴシェン」のフィールドは、私たちの「贖いの場」、「聖別のフィールド」です。そして、永遠から永遠へと生き永らえさせ、「新しい命」を与えて下さる主イエス・キリストが、「新しい力」と「新しい希望」、また「新しい天」を、私たちに用意して下さるなど、その凱旋の時が、もう間もなく来ます。

　私たちの花婿なる主イエス・キリストの、麗しい聖らかな足音が、いよいよ大きくなってきました。私たち自身が聖霊様を通して、更に霊的に磨き聖められ、私たちの五体が、生きた聖なる生贄として完全に捧げられ、主なる神が「今、あなたを使いたい！」と望む程の聖られた器とし、日々練り聖められることを、是非信じましょう！

　主イエス・キリストが、昨日も今日も、いつまでも変わることなく、あなたを愛し守り、あなたを最高の花嫁として、日々仕立てて下さることを、あなたがストレートに信じて、前進することが出来ますよう、主イエス・キリストの聖名で祝福してお祈りします。アーメン！

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